今日はちょっと、言葉の話を。
「め・は・はな」
と聞いて、何を思い浮かべますか?
「目・歯・鼻」という方が多いでしょうか。
「芽・葉・花」を思い浮かべた方もいるかもしれません。
前者は、顔のパーツですね。
後者は、植物のパーツ。
日本語で、これらを同じ音で表すのは、
決して偶然ではないでしょう。
初めに開かれることで外界を認識する「め」。
薄い板状のものがずらりと並ぶ「は」。
そして真ん中で大きな存在感を示す「はな」。
古代の日本人は、人間の体と、植物とに、
共通点を見出していたということでしょう。
言語学的な研究成果からのお話ではないのですが、
納得感を覚えていただける方も
少なくないのではないでしょうか。
身体を表す「み」と、果実を表す「み」も、
同じようになんらかの共通点を見出した
名付けだったのかもしれません。
木の「幹」は「みき」ですが、
これは「身木」という意味を含んでいるのかも。
さらに腕と枝は、「うで」「えだ」と異なる音ですが、
どちらも「あ行」と「だ行」の組み合わせで、
これも共通の言葉から出てきた可能性があります。
ちなみに花が開くことを漢字で
「咲く」と書きますね。
ところが、「咲」という漢字の本来の意味は「笑う」。
これに花が咲くという意味を付け加えたのは
日本人なのです。
花が開く様子を、人が笑顔を作る様子に
なぞらえてこの字を当てたのかな、と思うと、
昔の日本人の感性というものが感じられますね。
他にも、人と植物に共通する言葉に
気がついた方がいましたら、ぜひ教えてください。