近未来の技術が大集結──NexTech Week 2022春

イベント
最新トレンド手法【EG Trend(イージートレンド)】

 

東京ビッグサイトで行われた、
NexTech Week 2022春 という
展示会に行ってきました。

AI・人工知能EXPO、
量子コンピューティングEXPO、
デジタル人材育成支援EXPO、
ブロックチェーンEXPO、
という4つの展示会の複合イベント。

会場は南展示場

駅からは最も離れたところにある、
南展示場が開催場所。

この日は西展示場でも東展示場でも、
展示会が開催されていて
それぞれに人の流れができていました。

会場に着いたら、受付をします。

こうした展示会では入場時、名刺を2枚用意して、
1枚は提出、もう1枚は名札として
ネームホルダーに入れるのが定番でしたが、
昨年あたりからかスキャン方式になりました。

名刺を1枚、スキャナにセットすると、
回収しながらスキャンして
名刺を印字した名札をプリントアウトする、
という無人方式。

が、スキャナに通す向きが逆だったようで、
逆さになってしまいました。

恥ずかしいので結局、
別の名刺をホルダーに入れての入場です😅

私の基本的なスタンスは情報収集で、
専門的な知識もほぼないのですが、
入場者としての分類は
「専門家・その他ユーザー」。

専門家とその他ユーザーでは、
振り幅が大きすぎる気もするのですが。

素人は素人なりに

さて、「その他ユーザー」である私は、
ほぼ素人なので、専門用語を交えた説明は
なかなか理解できません。

また、単に「画像解析に興味ありませんか?」とか、
「チャットボットがこの価格で導入できます!」
と言われても、ピンときません。

そこで素人は素人なりに、
「他との違い、特徴はなんですか?」
と聞いてみることにしました。

そうやって聞いた話や、素人目線でこれは面白い、
と思った展示を抜粋して、ご紹介したいと思います。

外に漏らしたくない情報でも利用できる自動翻訳

川村インターナショナルでは「みんなの自動翻訳@KI」
というサービスを紹介していました。

自動翻訳はすでに、無料で利用できるサービスがいくつもあります。

Google翻訳も手軽ですが、
私が個人的に利用しているのは
「DeepL翻訳ツール」というサービス。

それらと比べて、こちらのメリットは何かと聞いたところ、
「情報を残さない仕組みのため、
外部に漏らしたくない情報も翻訳できます」
とのことでした。

無料サービスの場合、精度向上のために情報を蓄積していくので、
利用を禁止されている企業もあるとのこと。

そうした会社でも、利用できるわけです。

では逆に、どうやって精度を上げているのか、
と聞いたところ、ブラッシュアップする
仕組みがあるとのこと。

このサービスは、
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
が開発した自動翻訳モデルを、
商用利用可能な形で提供している、とのこと。

そのNICTで溜められた更新情報を定期的に
提供してもらうことで改善していくことが可能、
とのことでした。

AIが学習するための素材を集めてくれる

株式会社APTOの提供するharBestは、
AIに学習させるためのデータの用意などを、
一般の方にスマホアプリで行なってもらうというサービス。

一般側の視点で言えば、
スマホでデータを用意したり加工したりすることで、
ギフト券などに交換可能なポイントをもらえる、
というもの。

クラウドワーカーに作業してもらうことで、
廉価に必要な素材を集められるということです。

長い文章を「端的」に要約してくれるサービス

今回もっとも驚いたのは、
文章要約AI「タンテキ」というサービス。

文章を指定した%、あるいは文字数などに要約してくれる、
というものです。

データを蓄積して改善していく真っ最中のため、
無料で利用できるとのこと。

元の文章の構成や完成度にも左右されるため、
きれいな要約ができるかどうかはまだまだ
不確定要素が大きいようです。

この記事の小見出しも、要約で作れるかな、
と思ったのですが……
そう簡単にはいかないようです。

全部に目を通すことはできないけど、
ざっくり概要だけ知りたい、
という時に活用できるかもしれません。

無意識の反応を取り出してマーケティングに活用

株式会社マクニカのニューロマーケティングの紹介も
とても興味深かったです。

現状、マーケティングのアンケートで得られるフィードバックは、
「意識」で行われるもの。

でも本当に影響が大きいのは、無意識の領域です。

私が受けている心理コミュニケーションの講座で
紹介されていた実験があります。

フランス産とドイツ産のワイン、どちらがよく売れたか、
というもので、フランスの音楽をかけていたらフランス産、
ドイツの音楽をかけていたらドイツ産がよく売れたそうです。

ところが購入者に理由を聞いてみると、
その音楽を聞いたから、と答えた人はほとんどおらず、
別の理由を挙げたそうです。

明らかに音楽の影響を受けているのに、
それを自覚できている人は少なかったわけです。

それはつまり、意識で回答するアンケートが、
本当にマーケティングに有効なのか、
ということでもあります。

そこで、脳波を測定することで
無意識の反応を分析して、
マーケティングに生かそうというのが、
こちらで紹介されていたサービスでした。

すでに、文具メーカーのPLUS株式会社の、
COE365というブランドのプロモーションの一環として、
「エモい音」を調べるために用いられたとのこと。

今後の展開も気になります。

AIによる画像解析は多数出展

AIによる画像解析、人や顔の認証などは
特に多くの出展がありました。

株式会社カタリナの画像解析や加工のサービスは、
他と違う点が。

最近はプライバシーへの配慮で、
写真や動画において、顔など個人を特定する部分に
ぼかし処理などを施すことが増えていますが、
それを自動でやってくれる、というもの。

ほかに、表情を分析し、リアルタイムで
感情をグラフ化してくれるサービスも。

こちらは微表情については捉えていないようなので
課題はありそうですが、
ますます嘘をつけない社会になっていきますね(笑)

デジタルの中だからこそ、どうアナログを見せるか

ブースとして面白かったのは、AMBL株式会社

CAFE AMBLと称して、AIによる顔認証で性別と世代を推定して、
それに合わせたブレンドのアイスコーヒーを振舞う、という趣向。

私はなんと、20代という判定で、
その精度はともかく、足を止めて話を聞いてもらう、
という意図としては大成功だと思います。

他社のブースでは、なんとか資料を受け取ってもらおうとしたり、
名刺だけでももらおうとしたりしていましたが、
そうして提供した情報も、集めたデータも、
どこまで生かせるかは疑問です。

AIやコンピューター中心の展示でありながら、
展開する手法が従来通りだと埋もれてしまうし、
一方で、だからこそアナログに徹したこういう見せ方で
印象に残すことの、重要さも学びになりました。

そのほかにも多様な出展

ダスキンとの共同研究として、
モップに取り付けた加速度センサーと
プロジェクションマッピングを利用して、
ゲーム感覚で正しい掃除の仕方をガイドするなど、
IoTの研究をしている、
東京農工大学・中山悠研究室のセミナーも、
興味深く聞かせていただきました。

AIが会議をリアルタイムで文字起こしして、
議事録いらずになるというRimo合同会社のサービスも、
リモートワーク時代にはかなり重要になりそう。

 

 

3日間に渡って行われたこのイベント、
通常は18時までですが最終日は17時まで。

終了時間になってしまったところでふと全体マップを見て、
致命的な失敗に気がつきました。

展示会場は上のフロアにもある……

ということで結局、半分を見逃してしまったのでした。

 

 

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