みなさんはお店で商品を買うとき、
パッケージに書かれた商品名と
値札に書かれたものとが違っていたら、
どうしますか?
Amazonではそういうことが
普通に起こってしまう、
と知って、ビックリしました。
特に、Kindleでそんなことが起こるとは。
というのも、Kindleに関わり始めた当初、
Kindle本のタイトルと、
表紙画像に載せるタイトルが、
イコールでないと審査で弾かれる、
という話を聞いていたからです。
今回知った本は、本文で示されているタイトルと、
一緒に表示されている表紙画像のタイトルが
はっきりと違っていて、思考が固まったほどです。
おそらく、本を作り始めた段階と
表紙を依頼した時とで、
タイトルの変更がなされたのに、
それが反映されていないようなのです。
本の中身そのものを、
直接左右するわけではありませんが、
販売ページと表紙画像で
タイトルが違うことで生じる、
大きな問題が3つあります。
今日はそれを、書いておこうと思います。
SEO対策にならない
表紙制作をデザイナーさんに依頼すると、
読みやすさ、伝わりやすさから、
タイトルやサブタイトルを配置してくれます。
その際に、キーワードとしての語呂や
SEO対策から、修正をアドバイスしてくれる
ことがあります。
それを踏まえて作成しても、
表紙画像のタイトルは検索対象にはなりません。
だからちゃんと販売ページのタイトルに
反映していないと、ここで考えた検索対策が
全く無意味になってしまう、ということです。
読者が本を探せない
検索で辿り着いたにしろ、
表紙に惹かれたにしろ、
読者が買ったKindle本は、
Kindleアプリのライブラリに格納されます。
その一覧で表示されるのは、
表紙画像のみ。
販売ページで表示されていたタイトルは、
この時点では見えません。
そのため、販売ページのタイトルの方を
覚えていた場合は、見つけることができない、
ということになります。
他の人に紹介しても伝わらない
上記とは逆に、
「この本おもしろかったから」
と誰かに紹介したとして、
表紙のタイトルで伝えても
Amazonの検索には引っかかりません。
販売ページのタイトルを伝えた場合、
該当のページが開きますが、
違うタイトルの表紙が表示されるので
その人は混乱してしまいます。
こんなふうに、ちょっと考えただけでも
大きな問題が出てきます。
ほかにも数え上げれば、
まだまだ困ったことは出てくると思います。
審査ではひっかからない
登録したタイトルと表紙画像のタイトルが
違っていても、販売することは可能です。
いうなれば、Amazon側の審査は
スルーされてしまう、ということです。
恥ずかしながら、
先日表紙を作らせていただいた書籍で、
同音異字を書いてしまいました。
審査の段階では引っかからず、
発売開始されてから著者が気づいてくれて、
読者の手に渡る前に修正ができました。
ギリギリでことなきを得た、という感じです。
こんなふうに、間違いがあっても
「審査」ではチェックしてもらえないのです。
もちろん、それを当てにしていたわけではないし、
そもそも事前の、自分のチェックが
足りなかったのは明らか。
なので言い訳のしようもないのですが、
今回、ここまでタイトルが違っていても
スルーされてしまう、というのを知ったことで、
さもありなん、という感じです。
よく知っているものなら買ってもらえるが
リアルの店舗で買い物をする時、
買おうとしたもののパッケージと、
値札に書かれた商品名が違っても、
それがよく知っている品物なら、
たいして迷いもなく
買ってしまうかもしれません。
値段が違う心配はありますが、
パッケージを見て選んでいるわけですから、
値札との違いをもって買うことをやめる、
ということはあまりないと思います。
同様にKindle本の場合、
よく知っている人から
リンク先を紹介されて
辿り着いたものだったら、
そのまま買ってしまうでしょう。
でも自分で検索して辿り着いた
場合だったらどうでしょう?
タイトルの違いに気がついたら、
ちょっといい加減な感じがしてしまいます。
そうすると、中身もいい加減かもしれない、
と思って、買うのをやめてしまう、
ということが考えられます。
なのでタイトルは、表紙も販売ページも、
さらに本の中に書かれたものも、
統一しておくのがセオリーです。
それが読者との、
信頼関係を担保するものでもある、
と思います。
自分でやるものは、見落としがち。
(あらためて自分でも感じました)
第三者に、チェックしてもらうことも
考えてみてください。
もちろん、こちらでも受け付けています。
自分のは見落とすことはあっても
(恥ずかしすぎますが)
他の方がやっているものなら、
先入観なく、きちんとチェック
させていただきます。