初のペーパーバック版発売〜Kindle版の短編小説を、紙の書籍としても読めるように〜

電子書籍

当工房プロデュースで初の小説となるKindle本、

ゑる著『煤けたキセル〜ある明治女の生涯〜』(葦埜助書房)

著者が早速、Kindle端末に入れた同書と
校正用の印刷版とを、親戚に見てもらったとのこと。

すると高齢者にとっては
紙の書籍の方が読み進めやすいようで、
熱心に読みつつも、
メガネをズラして見にくそうにしていた様子。

一方でKindleの方は、
文字サイズが変えられるので
見やすさでいうとこちらに軍配が上がりながらも、
画面上の触る位置を間違えると
最終ページに飛んでしまうなど、
操作に戸惑う様子もあったとか。

それぞれに一長一短があるようです。

ちなみに、集まったのは著者の親世代。
すなわち本書の主人公からすれば、
孫に当たる人たち。

直接、モデルとなった人物に
会ったことはないものの、
親から聞いていた話で、
本書では空想で埋めた部分を、
補完する情報が出てきたようです。

面白いのは、個々に親から聞いている話が
違っていたこと。

同じ話を違うふうに聞いていた、
という意味ではなく、
それぞれに興味関心の違いによって、
ある人が聞いたことがある話を、
他の兄弟は聞いたことがない。
逆にその人が聞いたことがない話を
別の兄弟が知っている、という事例が
多発したとか。

これはそれぞれが個別に聞いていた、
ということもあるようですが、
同じ場所で聞いていたとしても、
本人の「フィルター」次第で
記憶に留めたか否かに違いが生じたために
起こったことでもあるようです。

そう聴くと、情報を集めるときには
多方面から聞き出す必要があるのだな、
とはあらためて感じるところです。

まあ、かえって混乱をきたす可能性もないわけではないですが。

 

それはさておき、申請中だった
ペーパーバック版も、無事刊行されました。

『煤けたキセル: ある明治女の生涯』(ペーパーバック版)

それぞれにメリット・デメリットがあるので、
読みやすいと思う方を
お手にとっていただけたら幸いです。

とはいえ、コストの面では
Kindle版が圧倒的に有利で、
ペーパーバック版は44ページの本ですが、
印刷・製本やAmazonへの手数料の関係で、
税込888円とさせていただきました。

ペーパーバックとしてのサンプルという
位置づけにもなるので、
読むのはKindle版をお読みいただき、
機会があればペーパーバック版をお目にかける、
ということもできるかな、と思っています。

ご希望があれば、お声がけください。

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