闘病記シリーズのKindle、
5巻分を一気にリニューアルしました。
ベースは同じですが、
メインのフォントを「ボカッシイ」に。
ボカッシイ、変わった名前ですよね。
こちらはその名の通り、
パッと見は少しぼかしているように
見えるフォント。
拡大してみると、
太さの違う斜線が
並んでいるだけ……
しかし離れてみると、
しっかり文字として読める。
これは「写研」という会社から
出されていた文字。
写研はさまざまなフォントを
制作・販売していた会社で、
かつて日本中であらゆる印刷文字に、
ここの文字が使われていました。
書籍やチラシなどの印刷物は
もちろんのこと、
街の看板や列車の行先表示まで……
ただこのボカッシイは、
モリサワというフォント会社から
復活してきました。
モリサワは現在のフォントの
日本最大の会社。
印刷の仕組みが、
写植からDTPに
変わっていったときに、
いち早く切り替えたことで
現在の地位を築きました。
逆に写研は、
この切り替えを行わなかったことで
衰退していくこととなってしまいました。
そんな写研とモリサワがコラボ、
というかタッグを組んで、
昨年から写研のフォントが、
DTPフォントとしていくつも
復活してきています。
ボカッシイも、その中のひとつ。
文字を構成する斜線は
紡錘形をしているのですが、
それが絶妙に密なところ、
粗いところを構成して、
ぼかしのある文字に見えるという……
離れて見れば、それなりに見えるけれど、
実は……という部分が、
今回の本の内容にも合っているし、
なによりパッと見のボカされ感も
この病気とリンクしてきます。
それもあって、
このフォントをメインにしました。
ペーパーバック版の表紙も
同時にリニューアルしたので、
こちらもKindleよりは遅れますが、
順次変更になります。
ただし第4巻のみ、
実はまだペーパーバックを
作っていないので、
こちらはこれから進めていきます。
モリサワによる写研フォントに関する話は、
こちらのnoteをご参照くたさい。
https://note.morisawa.co.jp/n/nd8256ef655d5?sub_rt=share_b
シリーズ【ぼくの脳梗塞日記】
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