先日ご紹介した、南北朝フェス。
日本の南北朝時代が好きで好きでたまらずに
勉強会や交流会を開いている人たち、
その名も「南北朝時代を楽しむ会」。
その彼らが開催するのが、
「第1回 南北朝フェス in 鎌倉」。
オンラインで開催されたDAY1に続いて、
いよいよ今週土曜日、リアル開催のDAY2です。
リアル開催……よく考えると不思議な響きです。
それが当たり前だった時が、遥か昔のような気さえも。
最近は言われませんがコンビニの「直巻きおむすび」
最近見かけるようになった「貼らないカイロ」
と同じ印象を抱きます。
さて、直巻きおむすび、もとい、リアル開催、
つまりオンラインではなく実際の会場での
開催となる南北朝フェス・DAY2。
会場は、大船にある鎌倉芸術館。
1階のギャラリーで行われる
展示発表、グッズ販売と、
3階の集会室で行われる、
トーク・講演イベントの2本柱。
特に講演の方は様々な演目、出演者が
いるため、その紹介のリーフレットを今回、
制作させていただきました。
そこからの抜粋となりますが、
わかる範囲でみなさんにも
ご紹介したいと思います。
細かい話はいいのですぐにチケットを申し込みたい、
という方は、こちらをご覧ください。
さて、まずオープニングを飾るのは、
藤沢雅楽会による雅楽の演奏。
雅楽とは、日本古来の儀式音楽や舞踊と、
平安時代初めにかけて大陸から伝わった
音楽や舞が、平安時代に独自の様式に
整えられたもの。
お正月に初詣に行くと聞こえてくる音楽、
という印象の方が多いと思います。
初詣で聞こえてくるのは大抵、
録音されたものなので、
生の雅楽演奏が聴けるのは、
とても貴重だと思います。
ここまでは午前中で、午後はトークショーから。
さかなクンならぬ、れきしクン!
漫才師として培ったトーク力と、
日本史についての豊富な知識で活躍中の、
れきしクンこと長谷川ヨシテルさん。
多くの著作がある一方、
最近はユーチューバーとしても活躍中です。
そして、フリーアナウンサーの石田紗英子さん。
奈良県吉野町観光大使も務めています。
吉野といえば、南朝の盟主・後醍醐天皇が、
京都を離れたのちに拠点とした場所。
トークをなりわいとする方たちなので、
難しくなりがちな歴史の話を、
おもしろく、かつわかりやすく
伝えてくれるのではないかと
とても楽しみです。
続いては、ロボットに関する対談。
え、歴史のイベントでロボット?
というところなのですが、実は
「能ロボット」というのがあるのです。
「能」は、能・狂言、とセットで覚えている方も
多いと思います。
滑稽さを強調して、笑いを誘う狂言に対して、
能は人間の悲しみや怒り、昔を懐かしむといった、
どちらかと陰の部分を表現することが多い、
日本の伝統的演劇ですね。
その能を演じるロボットを、THK株式会社が開発。
現在、そのTHKのサービスロボット事業部で、
営業技術を担当している小林久朗さんと、
宝生流能楽師である小林晋也さんによる対談です。
期せずしてW小林対談となったようで、
実際に能を演じている方と、
それをロボットに再現させている方とが、
どのようなお話を展開されるのか。
600年を越える伝統芸能と、
先端技術の掛け合わせが興味深いです。
ところで、鎌倉には「史蹟指導標」というものが
あるのをご存知でしょうか?
鎌倉の有名な史跡に行くと、その場所についての
解説が書かれている、石碑のことです。
大正から昭和20年(1945)初頭までに建てられ、
その場所の歴史について教えてくれるものです。
ただ、戦前に作られたものなので現代人には
わかりにくく、見かけても読まない方が
多いかもしれません。
とはいえ、これがあるおかげで、
そこが歴史的に意義ある場所なんだ、
と気づく場合も少なくありません。
その石碑について研究している岸本洋一さんが、
今回は主に南北朝時代に関係する
鎌倉の史跡と、それを説明する指導標について、
解説してくれるとのこと。
このお話を聞くと、
鎌倉に行った時に抱く印象が、
また大きく変わってくるかもしれません。
チケット申し込みはこちらです。
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あらためて、開催日は今週土曜日、6月25日。
場所は大船駅から徒歩10分のところにある、
鎌倉芸術館。
開場は10:30で、プログラムのタイムスケジュールは
以下のようになっています。
10:45〜11:00 開会式
11:00〜11:40 雅楽演奏
13:00〜14:00 れきしクン×石田紗英子氏トークショー
「南北朝の魅力を語り尽くす!」
15:00〜15:50 能の所作×ロボット開発 対談
(ロボット開発・小林久朗氏×能楽師・小林晋也氏)
16:30〜17:30 岸本洋一氏講座
「鎌倉の史蹟と、史蹟に建つ石碑(史蹟指導標)について
―南北朝時代を中心に―」
17:45〜18:00 閉会式
途中入退場もOKとのことなので、
都合の合う時間帯、興味のあるプログラムだけ
参加する、ということも可能です。
また、3階で行われる講演プログラムの他に、
1階のギャラリースペースで歴史資料の展示や
グッズ販売も行われます。
私自身も当日、お手伝いのために
1階と3階の会場を行ったり来たりする予定なので、
ご都合の合う方、お近くの方はぜひぜひ、
大船の鎌倉芸術館でお会いしましょう!
短時間しか行けず、せめて展示だけ見たい、
という場合は、事前申し込みなしでも大丈夫、
とのことです。
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実は、本来なら昨年開催するはずだった、
「南北朝フェス in 鎌倉」。
コロナの影響により延期を余儀なくされ、
昨年は縮小したプレイベントのみが行われました。
今回、満を持しての開催。
このようなイベントが行われることは、
決して当たり前のことではない、と
多くの人が思い知らされた
この2年半だったと思います。
興味がある方はぜひこの期を逃さず、
足を運んでいただけたらと思います。